Purewhite Devil

私はミカエルさんの腕を振り払い、ヴォラク君の元へ駆け出した。


地面に舞い降りた竜。


その竜から飛び降りたヴォラク君を抱きしめた。



「良かったッッ本当にっ良かったッッ!!」

『泣いてるの?ありがとう、乃愛。やっぱり僕は乃愛が大好きだよっ』



抱きしめ返してくれる小さな腕に余計涙が溢れた。



『乃愛以外は歓迎してくれるムードじゃないみたいだけどねぇー』



え?


周りを見渡すと、恐ろしいほどの殺気を感じた。


みんな目が怖いんだけどーー。



『ノア、今すぐその悪魔から離れるんだ』

「待って下さいっ!!ヴォラク君は皆に危害を加えたりーー」

『ノア!!いいから離れるんだ』



こんなに怖いラファエル様、私は知らない。


何で?


悪魔ってだけでどうして危険だって決めつけるの?



『僕は悪魔だし、あんたたちからしてみれば忌み嫌う存在だ。でも、今回は争う為にここに来た訳じゃない』

『はぁ?てめぇら今天界に攻めこもうとしてんだろうがよ。お前が一番に攻め込んで来たんじゃねぇのかよ』

『僕は乃愛が心配だった。だからここへきたんだ。ただそれだけだよっ』