確かにそうかもしれない。


だけど、私の事がなければルシファーは薫君には近付かなかった。


私の責任。



「私はーー」

『答えは今すぐでなくともよい。二、三日考える時間をやろう。まぁ、それがお前の魂の有効期限だがな』



私の言葉を遮った神様はサラッとそう言いのけた。


魂の有効期限。


私の魂を救う代わりに、薫君を助けてほしい。


神様ならそんな事も簡単に出来そう。


だけど、いまいち信用出来なかった。


それなら契約で結ばれてるルシファーの方がまだマシなのかもしれない。



「ガブリエルと話しがしたいんですけどーーどうにか出来ませんか?」

『ガブリエルと話をしてどうする?』

「ただガールズトークがしたいだけです」



神様は口元を手で覆うと、声を漏らして笑った。


そしてゆっくり歩いてくると私の目の前で足を止めた。



『ガブリエルと接触すればその分核の魂への侵食も進む。それでもガブリエルと話をする事を望むか?』

「はい」



このままモヤモヤした気持ちのままより、ガブリエルと少しでも話しをして気持ちを整理させたかった。


神様が私のおでこに手を当てると、全身が熱くなり私はそっと目を閉じた。