聞く体制をとり、ソフィアさんの目を真っ直ぐ見た。



「ラファエル様は――」



ソフィアさんが話始めて直ぐに扉を叩く音がした。



「今日はどなたもいらっしゃる予定はないのだけれど――。ごめんなさい、少し待っていて下さる?」

「はい」



ソフィアさんは首を傾げながら部屋を急ぎ足で出ていった。


腕にも首にも綺麗に包帯が巻かれてる。


布団を持ち上げ足を見ると、両足にも丁寧に包帯が巻かれていた。


確かに転けたり切られたりはしたけど、こんなにぐるぐる巻きにされる程怪我がしてたっけ?



『おうっ!やっと目が覚めたかっ!!』



大きな声に思わず心臓がビクッと跳び跳ねた。


部屋の入り口には大柄で見事なほど鍛え上げられた体をした男性が、人懐っこい笑顔を見せ立っていた。


この人はいったい――誰?


呆気に取られていると、ソフィアさんが慌てて部屋に入ってきた。