Purewhite Devil

ドレスのスリットからは青白く細い足が大胆な程露になっている。


銀色のウェーブのかかった腰まである髪の毛。


怪しく妖艶で見惚れてしまう程美しい。


だけどそれと同じくらい嫌な感じがする。



「誰――」



女性は馬鹿にする様な笑みを見せると口を開いた。



「下等な人間は物覚えも悪いのね。人間界で既に会っているのよ?私たち。この姿ではなかったけれど」



自分でも分かるくらい脈が早くなっている。


息苦しくて心臓が忙しなく動いている。



「す、どう――さん?」

「それは器の名でしょう?私はリリスよ。二度とその名で呼ばないで頂戴」



嫌な想像が膨らんでいく。


聞くのが怖い。


それでも私は確かめずにはいられなかった。



「須藤さんはどうしたの――?」



唇が酷く震えていた。


相変わらずリリスは余裕の表情で、真っ赤な唇を歪ませるように口角を上げ不気味な笑みを見せた。