Purewhite Devil

勇気を出して、空中に浮く私を怪訝そうな顔で見下ろしている男性に声をかけた。



「あの――水の神殿に行きたいんですけど、どっちに行けばいいですか?」

『水の神殿に何しに行くんだよ』



えっ!?


まさか理由を訪ねられると思ってなくて、私の心臓はドギマギし始めた。



「何って、その――ガブリエル――さ、まのお姿を一度拝見してみたかったので――」



自分でも苦しい理由だと分かってるからか、手に変な汗をかいている。



『へー』



そう言うと男は私に近付き更に私の顔をマジマジと見始めた。


心臓がバクバクしてる。



『ガブリエルの顔を知らないって事はあんた新人だな』

「は、はい」



新人もなにも、さっきここに着いたばっかりだから。



『ほらよっ』



雑に投げられた物を慌てて受け取ると、それは彼が身に付けている物と同じゴーグルだった。