Purewhite Devil

光の輪を抜けると雲一つない空が広がっていた。


空は青色じゃなくて、淡い緑色や黄色、ピンク等色んな色が混ざっていた。


テレビや雑誌で見た事があるオーロラに似ている。


こんな空初めて見た。


綺麗――。


でも、空は綺麗でも地上はお世辞にも綺麗とは言える場所ではなかった。



「何この砂嵐ぃぃぃー!!」



うえっ――砂が口に入ったッッ!!


砂漠みたいに砂に覆われている訳じゃなく、カラカラに干からびている地面。


それなのに砂が激しく舞っている変な場所だった。


目もまともに開けられない。


こんな場所があるって事前に知ってれば色々準備してきたのに――。


天界ってもっと清々しくて神秘的なイメージだったのにちょっとショック。


文句ばっかり言っててもしょうがないし、とりあえず北に向かおう。


ちょっと待って――。



「北ってどっち!?」



方向分かんないんじゃどうしようもないじゃんッッ。


出だしから最悪ッッ。