赤は私――青はガブリエル――。



『青が濃くなれば濃くなる程、ガブリエルの核が貴女の魂を浸食していっていると思って下さい』

「石が真っ青になったら、私は――」

『死んだも同然だと思え』



ルシファーの鋭い言葉が胸に突き刺さる。


どうしてこの人はいつも遠慮なしにズバズバとものを言うんだろう。



『もう分かっていると思いますが、魂を具現化させている状態であっても傷付けば血が流れ痛みを伴います』

「今の状態でも下手したら死ぬかもしれないって事ですか?」

『そうです。器を失ったとしても魂があれば最悪違う器に定着させ生き返る事が出来ますが、魂はそうはいきません。貴女という魂、すなわち人格はこの世にたった一つしかありません』



魂がなくなれば私はもう生きる事も生まれ変わる事も出来なくなる。



「分かりました」



たった一言の返事なのに、凄く重たい言葉の様に感じた。