Purewhite Devil

「私、ルシファーと契約を交わしました」

『契約?何故?』

「好きな人の魂を取り返す為です。その魂と引き換えにガブリエルの核を渡す契約になってます」



ミカエルさんの表情が険しいものへと変わっていく。


冷たい空気が流れ、身を強張らせる。



『けれどガブリエルの核はまだ君の中に眠っている。取り出せなかったんだろう?』

「はい」

『あはは、君は正直者だね』



肩を揺らして笑い始めたミカエルの姿とルシファーの姿が重なって見えた。


望先輩の姿でもルシファーの存在を思い出させてしまう程似ている。


ミカエルの姿だったらもっと似てるのかもしれない。



『ガブリエルの核と君の魂が融合し始めているという事だね。僕の今までの行いは決して無駄ではなかったんだ』



子供の様に可愛らしい笑みを浮かべたミカエルさん。


背筋がゾッとした。


ルシファーや悪魔とは違う恐ろしさが彼の中には宿っている。