さっきまで全く風がなかったのに、私たちを包み込む様に柔らかな風が吹いた。
この心地良い感覚。
それはいつも望先輩と一緒にいる時だった。
今ならその理由が分かる。
「本当にガブリエルの事が大切なんですね」
『どれだけ大切に想っているかなんて君には分からないよ』
「分かります。いつだって風に想いをのせて私を包み込んでくれてたじゃないですか。今だってそうです」
私が気が付くよりも先にガブリエルはきっと気が付いてる。
ミカエルさんの温もりに――。
だから私に望先輩から離れる様に言ったんだよね?
ガブリエルはミカエルさんの特別な想いに気付いてるのかな。
『兄にどんな話をされたのかは知らないけれど、僕がしようとしている事は聞いたんだろう?』
「――はい」
『だったらどうして、危険を犯してまでわざわざ僕と会ったんだい?』
「ミカエルさんがガブリエルの事をとても愛しているから――だから、私の想いもちゃんと面と向かって伝えたかったんです」
この心地良い感覚。
それはいつも望先輩と一緒にいる時だった。
今ならその理由が分かる。
「本当にガブリエルの事が大切なんですね」
『どれだけ大切に想っているかなんて君には分からないよ』
「分かります。いつだって風に想いをのせて私を包み込んでくれてたじゃないですか。今だってそうです」
私が気が付くよりも先にガブリエルはきっと気が付いてる。
ミカエルさんの温もりに――。
だから私に望先輩から離れる様に言ったんだよね?
ガブリエルはミカエルさんの特別な想いに気付いてるのかな。
『兄にどんな話をされたのかは知らないけれど、僕がしようとしている事は聞いたんだろう?』
「――はい」
『だったらどうして、危険を犯してまでわざわざ僕と会ったんだい?』
「ミカエルさんがガブリエルの事をとても愛しているから――だから、私の想いもちゃんと面と向かって伝えたかったんです」


