バッサリ言い切ったラグエルさんの言葉に何故だか胸が傷んだ。


孤立の道を辿ろうとしているミカエルが可哀想だから?


仲間に見捨てられたガブリエルが可哀想だから?



『神もガブリエルの核の消滅を望んでいるというわけか――』

『否定は致しません』

『だがお前も気が付いている通り、この女の魂に核が癒着し始めている。核のみを取り除く契約をしている以上、今の状態である限り俺は手が出せない』



癒着って――何?


ルシファーが手を出せないって事は契約はどうなるの?



「私――どうなるの?」



現実味のない話に見えない恐怖。


また話しかけてよ。


今のこの会話聞いてるんでしょ?


ねぇ、ガブリエル――。



『恐らく少しずつ癒着は進行し、貴女の魂と完全に融合するでしょう』

「今度は私が眠りにつく番――」

『その通りです』



ルシファーとの契約で眩しいくらいの希望を手に入れたのに、今はその希望がどんどん霞んでいく。


この希望が絶望へと変わらない為の方法はないの?