Purewhite Devil

頭の中に散らばっていたパズルのピースが、右往左往しながらも少しずつくっつき始めていた。



「須藤さんも悪魔に体を乗っ取られてるの？」

『何故そう思う』



口にするべきかどうか悩んだ。


でも、この男は冷酷ながらもしっかり対価を払えば嘘偽りなく答えてくれるだろうと思った。



「一度だけガブリエルと話したの。その時ガブリエルに言われた――須藤さんには気を付けろって――」



ルシファーは片手で顔を覆うと、声を張り上げる様に豪快に笑い始めた。


まさかの反応に私は戸惑った。


そんなルシファーの様子をアスモデウスさんも驚きの表情を浮かべ見詰めている。



『他に何か言っていたか？』

「望先輩から離れる様にって事と薫君は近い未来死を迎えるって事を言われた――」

『そうか』



ルシファーが何故こんなに愉快そうに笑っているのか、私には全くもって分からない。


冷たくなった薫君の手を握ると、ブワッと涙が込み上げてきた。


あんなに温かかったのに――。