今の混乱している心を悟られたくなくて、私は必要以上にベラベラと喋った。
音楽室でお昼を食べてた時も私が一方的に喋ってたから、薫君からしてみれば違和感のない光景だろう。
菜々子さんは病気でずっと入院しているらしい。
治療が難しい病気で、もう命はそう長くはもたないかもしれないと、お医者さんからは言われていたとの事。
だけど奇跡的に体は回復し、明後日には退院できるみたいだ。
「退院したら何されるんですか?」
「そうねぇ、先ずはお散歩かしら」
「お散歩ですか?」
「この半年ほとんどベッドの上で生活していた様なものだから、体を動かしたくてしょうがないの」
菜々子さんは遠足を目前に控えた子供の様だった。
今までそれほどここでたくさん辛い思いを耐え抜いてきたんだろうなと思った。
そんな菜々子さんを、少し心配そうな顔で見ている薫君。
お母さん想いなんだな。
音楽室でお昼を食べてた時も私が一方的に喋ってたから、薫君からしてみれば違和感のない光景だろう。
菜々子さんは病気でずっと入院しているらしい。
治療が難しい病気で、もう命はそう長くはもたないかもしれないと、お医者さんからは言われていたとの事。
だけど奇跡的に体は回復し、明後日には退院できるみたいだ。
「退院したら何されるんですか?」
「そうねぇ、先ずはお散歩かしら」
「お散歩ですか?」
「この半年ほとんどベッドの上で生活していた様なものだから、体を動かしたくてしょうがないの」
菜々子さんは遠足を目前に控えた子供の様だった。
今までそれほどここでたくさん辛い思いを耐え抜いてきたんだろうなと思った。
そんな菜々子さんを、少し心配そうな顔で見ている薫君。
お母さん想いなんだな。


