Purewhite Devil

私はどんな反応をしたらいいの?


どんな言葉を返せばいいの?


嬉しい気持ちの直ぐ裏側に須藤さんの存在がちらついてるの。



「唐突過ぎて乃愛ちゃんが困ってるじゃないの。薫のそういう所は小さな頃から変わらないわね」

『そうか?』

「そうよ」



温かい雰囲気の親子の会話。


割って入ろうとは思わない。


私は見てるだけでいい。


だけど、須藤さんとはどういう関係なの?って今にも口から零れ出てしまいそうだった。



『乃愛?』

「は、はいっ」

『変な奴』

「薫君にだけは言われたくないー」



いつもだったら直ぐに視線を反らして、聞こえなかった様なふりをするくせに。


何で今日は違うの?


何で今日は――そんなに優しい顔で微笑むの?


どんなに時間をかけても貴方への想いを消せなかった。


これ以上好きにならないように抑え込むのが精一杯だった。


それなのに――好きだという想いはこの短時間でどんどん加速していく。