Purewhite Devil

これからも傍にって言ってたけど、友達としてって事だよね?



「私、竜ヶ崎 乃愛と言います。薫君にはいつもお世話になってます」

「息子に彼女を紹介してもらうのが夢だったのよ。まさかこんなに可愛らしい子が彼女だなんて、お母さん嬉しいわ」



へっ!?


彼女ッッ!?



「ご、誤解ですッッ!!私彼女じゃないですッッ」

「あら?そうなの?残念だわ――」



私の方が残念ですッッ。



『母さん』



この状況を見兼ねたのか、今まで静かだった薫君が言葉を挟んだ。



『彼女じゃないけど、大切な人』



大切――な、ひと?


何かの聞き間違いだろうと思い直ぐ隣の薫君の方へ顔を向けて、私は更に信じられないものを見てしまった。


見間違いかと思った。


だって――今まで見た事がないくらい優しい目をしてたから。


その目に捕まってしまったかのように、私は視線を反らす事が出来なかった。