大好きな薫君の姿も、今は私を苦しめる。
それはきっと、もうあの頃に戻れないと分かっているから。
彼女なら私の中から薫君の存在を消してくれる。
ヴォラク君なら、薫君と両想いになるようにする事ができるのかな?
腕を揺さぶられ顔を前に向けると、慌てた様子で優樹菜が私を見ていた。
えっ!?
何っ!?
『乃愛』
この、声――。
声のした方に顔を向けると、無表情の薫君が私を見下ろす様に立っていた。
心は正直だ。
名前を呼ばれただけで恥ずかしいくらいトクンットクンッて反応してる。
『ちょっと付き合え』
「へっ――?」
薫君は私の鞄を持つと、背中を向けて歩き始めてしまった。
「ちょッッ!?薫君ッッ!?」
えぇぇぇ!?
無視ッッ!?
「優樹菜ごめん!!連絡するねっ」
「う、うん」
薫君を追いかける時にチラッと須藤さんの席に目を向けた。
だけど席には須藤さんの姿はもうなかった。
いい、のかな――。
それはきっと、もうあの頃に戻れないと分かっているから。
彼女なら私の中から薫君の存在を消してくれる。
ヴォラク君なら、薫君と両想いになるようにする事ができるのかな?
腕を揺さぶられ顔を前に向けると、慌てた様子で優樹菜が私を見ていた。
えっ!?
何っ!?
『乃愛』
この、声――。
声のした方に顔を向けると、無表情の薫君が私を見下ろす様に立っていた。
心は正直だ。
名前を呼ばれただけで恥ずかしいくらいトクンットクンッて反応してる。
『ちょっと付き合え』
「へっ――?」
薫君は私の鞄を持つと、背中を向けて歩き始めてしまった。
「ちょッッ!?薫君ッッ!?」
えぇぇぇ!?
無視ッッ!?
「優樹菜ごめん!!連絡するねっ」
「う、うん」
薫君を追いかける時にチラッと須藤さんの席に目を向けた。
だけど席には須藤さんの姿はもうなかった。
いい、のかな――。


