家に送ってもらったはいいが、何だか外の空気を吸いたくなって私は一人コンビニに来ていた。


特に欲しい物があるわけではなかったから、ペットボトルのお茶を買い、直ぐにコンビニを後にした。


夏でも夜は涼しい。


特に今日は風があるから夜の外は凄く気持ちがいい。


暫く歩いていると、外灯の下に立っている男の子を見付けた。


こんな遅い時間に一人?


迷子――とは思えないし、お母さんと喧嘩して家を飛び出してきちゃったとか?


何だか放っておくこともできず、私は男の子に近付き腰を屈めて声を掛けた。



「こんな時間に一人でこんなところにいたら危ないよ?」



男の子は私の顔を見るなりニッコリと微笑んだ。


可愛い子だな。


丸みを帯びた頬っぺたにプックリとしたピンク色の唇。


女の子の様な可愛らしさを持つ、とても中性的な顔立ちをしていた。



『危ないところだったね』

「え――?」

『あのまま体を重ねていたら、君は今頃死んでいただろうからね』



体を重ねてって――何でその事を知ってるの?


それに死んでたって――なんなの、この子――。