Purewhite Devil

私を見下ろす望先輩の瞳は身震いする程艶っぽかった。


そしてまた降ってきた唇を受け止めた。


私はこの人に初めてを捧げるんだ――。


覚悟はできている筈なのに、胸がざわついている。


とても広く真っ白な広場の中にある大きな噴水。


吹き抜けた天井から射し込む眩い光。


その光は噴水の水に反射し、流れる水はキラキラと輝いている。


まるで宝石でも散りばめられているかの様に美しい。



『乃愛ちゃん――』

「は、い」

『大好きだよ』



私が微笑むとフワッと顔を緩ませる望先輩。


望先輩は私の首もとへ顔を埋めた。


彼の吐息を肌に感じ、恥ずかしさと緊張のあまり心臓が酷く暴れ始めた。


シャツの中に入ってきた手は、まるで腫れ物に触るかの様な手つきでくすぐったかった。