Purewhite Devil

メイドさんが持ってきてくれた紅茶を飲みながら、私たちはテーブルを挟んで話をしている。


お洒落なティーカップに入っているからか、普段お店等で飲んでいる紅茶よりも美味しく感じられた。



「ご兄弟はいらっしゃらないんですか?」

『姉が一人いるよ。もう結婚して今は海外に住んでいるけどね』

「そうなんですね」



お姉さんもさぞやお美しいんだろうな。


頭脳明晰で美しい容姿、そして富――全てを兼ね備えている望先輩に欲しいものなんてあるのかな。



『乃愛ちゃんは兄弟はいないの?』

「凄く適当で口の悪いお兄ちゃんが一人います」

『あはは、そうなんだ』



お兄ちゃんは望先輩とは全く違うタイプ。


望先輩の爪の垢を煎じて飲ませたいくらいだ。


優しいしのは優しんだけど、何か偉そうなんだよね。