Purewhite Devil

お屋敷の中にはメイドさんや執事さんがいて、私は落ち着かない気持ちで廊下を歩いた。


廊下に絨毯敷いてる家に初めて来たよ――。



『どうぞ』



望先輩が開けてくれたドアをくぐり中に入ると、そこはまた一段と豪華な造りになっていた。


もしかして――もしかしなくてもここって――。



「望先輩の部屋ですか？」

『そうだよ。だから何も気にせずゆっくりしてくれて大丈夫だよ』



このだだっ広くて豪華な家具や装飾品が並ぶ部屋でゆっくりは無理でしょう――。


テレビも家のリビングにあるやつより明らかに大きいよ。



『乃愛ちゃん』

「は、はい」



笑顔で椅子を引いてくれている望先輩。


その椅子に私は戸惑いながらもおずおずと腰掛けた。


こんな部屋でこんな事をされたらまるでお姫様にでもなった様な気分だ。