もっと早く逢えていれば良かった

「綾乃!!」

「ごめ…昴……」


あたしを寝かせて管をつけ始める。
さすが昴、処置が早い。

そのおかげでなんとか発作が治まった。


「もう良いぞ、ゆっくりしとけ。俺、行かないといけないから」


「ありがと……」


病室から出て行く。
その後ろ姿を見送る。


「大人しくしていれば良かった…」


でも、昴を見た瞬間頭よりも先に動いてしまった。
昴の温もりを感じたかった。



「馬鹿だなぁ」