「あ?俺ぁ今忙し…」


イケメンにケンカ売ろうとしてピタッと固まる先輩。


どうしたんすか。
まくしたてないんすか先輩!


「申し訳ありません!」


いきなり頭を異常なくらい下げて逃げていくいかつい先輩。


面白い人だったなぁ


そんなこと考えながら去っていく後ろ姿を眺める。


「ありがとうございます。」


羅々は行儀よく礼をしている。



「お前は俺に感謝の言葉はねぇのかよ。」



イケメンがあたしにそう言った。


「あ、ありがとうございます。」

するとイケメンが
あたしの顔をまじまじと覗きこむ。




「何だ、お前朝大股開いてた女か?」


「くすっ」


隣で羅々が笑った。