ふてくされるあたしをよそに羅々はるんるん鼻唄を歌いながら駈けていく。
「くそう…」
1人残されたあたしは羅々を睨んだ。
その時───────
「おい。」
低ーーい男の声が上から降ってきた。
上を見上げると
「まぶしっ」
太陽の光がもろ当たって
その主の顔は逆行。
つくづくムードねぇな。
そんなツッコミをしているあたしもムードがない。
「聞いてんの?邪魔だよ
道せめーんだから大股ひらいて道塞ぐな。」
確かに色んな人に迷惑をかけていた自分に気づく。
「あ、すみません。」
謝ってから、また学校へ向かった。