貴女を…





「新入生、退場。」


学年主任だか何だかがそう言った声で目を覚ました。



眠い目をこすって
体育館の出口に向かう。


もはや羅々の歩き方を真似する事も忘れていた。


上級生が少し期待はずれのような残念な顔を浮かべてあたしを見ていた。















教室に着くとトイレ休憩になって羅々があたしのさっきの歩き方を早速真似すると言い出した。


「なんかね、こう、
不自然にくねくねしてたんだよ‥
あれ、意外と難しいね。
美空、どうやったらあんな歩き方になるの?」


「そんな事言われてもわかんないし」


「ね、もっかいあたしの真似して歩いてみて!」


「はぁ‥」


記憶をおこして羅々の歩き方を想像する。


「こんなだったかな?」


「ぷっ
あはははは!」


いつの間にかあたしたちの回りに同級生の人たちが集まっていた。


「美空、鏡見てみる?」


「えー‥」


「あ、でも全身鏡はないなぁ‥残念。家帰ったら鏡見ながらやってみな♪」



何が楽しいのかさっぱりわかんない。
そんなに、カッコ悪い歩き方になってんのかな‥
入学初日から恥ずかしい思いをしてしまった。