cocoa 上

 しばらくして、私たちは解散することになった。
 こうちゃんと私は桃と中川先輩と離れて
 一緒に映画を見に行くことになった。
 もちろん、ラブストーリー。ではなくてホラー映画。
 私とこうちゃんの大好きな洋画のホラー映画。
 怖いというよりも、楽しい?
 そんな感じ。だから別にきゃーとか
 叫ぶ女の子たちとは違う。

 大抵の女の子って嘘ついてる。
 怖くないけどそういう素振りを見せてる。
 ぶりっこする意味だよね。
 なぜ、そんなことしてまで好かれようとするのかな。
 不思議でしょうがない。
 まぁ、そんなの考えてたって
 しょうがないらから、私は私なりに楽しむ。
 こうちゃんと腕をくみながら映画館に入る私。
 うーんと、あ!一番最初に目がついたのは。


「…!」


 今カップル大人気の映画が始まっていたのだ。
 嘘、見たいかも。そんなこと考えてると
 こうちゃんもその映画を見ていた。
 それがすごく嬉しくて温かくて幸せそのものだった。
 大好き。こうちゃん。また愛しさが募る。


「しょうがねぇ。付き合って初めてだし、恋愛もの見るか!」


 こうちゃんの言葉にクスクス笑う私。
 なんだよ、ぶっきらぼうなこうちゃんが言う。
 別に何でも、また笑う私。
 じゃれ合いながら私はこうちゃんと受け付けに向かう。
 あぁ、温かいな。こうちゃんの手。


「高校生二名で。」


 こうちゃんが少し大人に見える。
 微笑みながらこうちゃんを見つめる私。幸せだなぁ。
 受け付けが終わると、
 こうちゃんが走って私の手を引っ張る。


「きゃ…!こうちゃ…どうしたの?」

        
 途切れ途切れの私の声に
 こうちゃんは無邪気に笑う。
 楽しそうなこうちゃん。私まで笑ってしまう。