俺は光汰が幸せになってくれれば
 それでいいと思っていた。
 だけど、柳原を見る度に日に日に想いが強くなる。

 柳原と光汰が付き合うって聞いて胸が傷んだ。
 柳原…もし、俺が
 あの日あの時あんな言葉さえ、
 言わなかったら俺達はどうなってたのかな。
 親友の好きな奴を好きになったのが
 いけなかったのか…?

 何も分からない。
 昨日もし、柳原に本当の
 気持ちを言ってたら…。   
 何か変わってたのか?   

 光汰が羨ましい。
 俺も早く柳原に、会ってたら
 柳原の隣にいれたのは俺だったのかな。

 昼の時、二人の顔が近くてムカついた。
 だから、馬鹿みてぇに鞄を強く置いて
 柳原の手を掴んだんだ。
 だけど、柳原は俺を拒絶した。
 あぁ、そうか。お前は決意したんだな。
 光汰の傍にいることを。
      
 
 なら俺は応援する。
 親友と好きな奴の恋だから。


「おめでとう。」


 俺はちゃんと笑えてたか?
 二人に不快感与えてないだろうか?
 俺も柳原を忘れよう。柳原、ありがとう。

 そして、さよなら。幸せに。