「下校の時刻になりました、生徒は速やかに下校しましょう」 時計の針が17時を差したと同時に学校内に響く下校の放送。 あたしは机に伏せた身体を起こすと小さなため息と共に重い腰をゆっくりと持ち上げ、ランドセルを背負った。 今日も帰りの足取りは重たい。 帰りたくない… 帰りたくない…… 帰りたくない…っ、 湧き上がるように拒絶心が心も身体も蝕んでいくのが分かった。