「誰?あいつ。」 手を繋いで帰り道を歩いている時、タカシが低い声で聞いてきた。 「藤原リョウ。クラスメートだよ♪」 「へーえ。仲良いの?」 「ううん。初めてまともに話したかも。」 「ふーん。」 *翌日* 「おはよう、川上。」 教室に入ると、近くにいたリョウが声を掛けてきた。 「あ、おはよう…。」 「なんだよ。親しげないな〜。まぁいいや。」 リョウはそう言って、腕を頭の後ろで組み、教室を出て行った。