「私、昼は自分の世界、夜はこっちの世界で生活してたの。
それでね、気が付いたの。私、この世界に呼ばれたんだって。」

「呼ばれた?」

「そう。
・・・私、この世界で王の花嫁になるために呼ばれたの。」

先輩は耳まで真っ赤になっている。

そんな姿が、なんかかわいくて・・・。

その時私には思い当たることがあった。

「その人って、あの階段の所で見た人影?」

先輩はうなづいた。