私達を乗せた馬は、坂道を登り始めた。

くねくねと登った小高い場所には、館と呼んだ方が相応しい、大きな建物があった。

私達はそこで馬をおりた。

「王はおられるか?

響子様を連れて参った。」

ホムラさんは、出迎えた女の人に聞いていた。

「響子先輩。」

そのスキに、私は響子先輩の側にやって来た。

「王は姫巫女様の所でございます。

響子様には、それまでの間、休んで頂く様にとの仰せです。」

そう言われて、私と響子先輩は、その女の人に連れられて広い部屋に通された。