月光の彼方

目の前には響子先輩。

私は頑張って両目を開けた。

「おはようございます。」

「良かったー!」

響子先輩はいきなり私を抱きしめてきた。

「朱音に何かあったらどうしようかと思ったよ~。」

響子先輩、本当に泣きそうな顔をしている。

「えっ・・・と・・・。」

なんかよく分からない感じの私は、周りに目をやって言葉を失くした。