月光の彼方

「朱音!朱音!」

誰かが私の名前を呼びながら、私の体を揺さぶっている。

多分、お母さん。

ダメだ、眠い。 もう少し寝ていたい。

「朱音!起きて!」

あれ?お母さんの声じゃない?

私は睡魔と戦いながら、とりあえず片目を開けた。