月光の彼方


私は落ちながら、さっきの落下したビデオカメラのことをぼんやりと考えていた。

落ちる・・・落ちる・・・

ん?

落ちて・・・いるのか?

私は、強く閉じていた目を開けた。

私は・・・私達は、キラキラした光の中にいた。

私の目の前、腕の中には響子先輩がいた。

そして先輩の横にいるはずの男の人は、いなかった。