月光の彼方

切られる!

と、思った途端、二人は踊り場から飛び出していた。

危ない!

私は、思わず後ろから先輩の腰に手を回した。

先輩、落ちちゃダメ!

でも、いくら気持ちが強くても、力は強くなくて・・・

私は、先輩にしがみついたまま、先輩達諸共タワーの底へ向かって落ちて行った。