摩天楼Devil

それから、癒しを求めて、父さんにも内緒で通うようになった。


「酒は絶対飲ませないからなっ」


おじさんは腕捲りをした。


「分かってるって。それに俺は、おばさんの料理目当てなんだよ」


「まぁ、ありがとう」


へっ、なんでぇい、とおじさんは大人げなく拗ねた。


俺は、父さんと神崎のおじさんのこと、これから二人の家で起こることを話した。


「たく、あの野郎。自分の息子をなんだと――」


「いいんだ。俺も決めたことなんだ。たださ、高校卒業して、19になったら、

ちょっとだげ自由にする時間をくれるっていうんだ。

藤堂家からも、神崎家からも離れた場所で過ごすのもいいって」


それから、こう訊いた。


「部屋空いてないかな?」


「ああ、一つな。まさか、来てくれるのか?」


「うん、おじさん達がいいなら」


歓迎だ、と二人は言ってくれた。


予約というかたちを取ってくれ、その部屋に入る日を楽しみに待った。