同時に携帯が鳴ったので、ごめんなさい、と一度謝ってから出た。
はい、と言う前に、『妃奈!?』と怒鳴るような声が鼓膜に響く。
「篤志さん。今ね、お兄さんと彼の会社の――」
『何でもいい、理由をつけて中に入るな!二人きりになるな!迎えにいくから、その場にいろ。周囲に人はいるだろ!?』
オフィス街で、人は行き交っている。
「うん……」
『なら、そこにいろ!すぐに行く!』
彼はすでに屋外でかけてきたようで、信号の変わる音や、バイクのエンジン音がしてた。
「変なの……」
「妃奈さん?どうしたの?」
「あ、篤志さんが迎えにくるって。ここで待ってます。ごめんなさい、急に……」
「そう、なら車で待っていよう」
彼はまた、私を助手席に導く。
それから、自分も運転席へ。
警戒心なんてなかったから、二人きりになるな、という指示を忘れてた。
「篤志が来る前に、車出しちゃおうか?」
はい、と言う前に、『妃奈!?』と怒鳴るような声が鼓膜に響く。
「篤志さん。今ね、お兄さんと彼の会社の――」
『何でもいい、理由をつけて中に入るな!二人きりになるな!迎えにいくから、その場にいろ。周囲に人はいるだろ!?』
オフィス街で、人は行き交っている。
「うん……」
『なら、そこにいろ!すぐに行く!』
彼はすでに屋外でかけてきたようで、信号の変わる音や、バイクのエンジン音がしてた。
「変なの……」
「妃奈さん?どうしたの?」
「あ、篤志さんが迎えにくるって。ここで待ってます。ごめんなさい、急に……」
「そう、なら車で待っていよう」
彼はまた、私を助手席に導く。
それから、自分も運転席へ。
警戒心なんてなかったから、二人きりになるな、という指示を忘れてた。
「篤志が来る前に、車出しちゃおうか?」

