コンコンとドアを叩く音で私はハッと我に戻った。



「オーナー…入りますよ!」



「いい…今から俺が出て行く…」



ヤツはゆっくりと私の身体から、離れていく。



ヤツの私を見つめる視線は名残惜しい様相を見せる。



「ここで待ってて…心愛…君には俺の事務仕事、手伝ってもらうから…」



そう耳元で囁き、私の右頬にリップ音立てて、軽くキス。



「!?///」


私は何も言えず、紅くなるだけ。

ヤツは部屋を出てしまった。