神田明美たちは席に戻ったけど、チラチラと紫苑を見つめる。



周囲を見れば、女性客は皆、イケメンの紫苑を盗み見ていた。




「…あ~っ頭、痛い…」


「どうしたの?風邪か?心愛」


「…紫苑は感じないの?周囲の視線」


「…あ…もう、慣れた…イケメンの性だと思って諦めている…」


「・・・」


紫苑はナルシストだけど・・・

彼くらいのイケメンになれば…ナルシストになるのは当然かもしれない。


容姿にまったく否の打ち所ないんだから。



「…でも、俺が一途に見てるのは心愛一人だから・・・安心して」


気づけば、私の右手は紫苑の両手に握りこめられていた。



「恥ずかしい…///」


「本当に心愛は可愛い…ずっと食べていたい…」


「///」