「ちょっと来い…」


私はテーブルにコーヒーを置いて強引に紫苑の腕を引っ張り、立ち上がらせた。


「何?」


「いいから…来い」


私は階段の踊り場へと連れて行く。



「紫苑…ホシと接触してどう言うつもり?」


「勝手に彼女たちが俺に声を掛けてきて…」


「・・・」


「あんたに変装させるべきだった・・・」


私は額を押さえ俯く。


「頭、痛いの?」


「別に…」


「せっかく、コーヒー冷めちゃうし…彼女たちが見てる…戻ろう」



「ん、あ…」


私は紫苑に腕を掴まれて、席に戻された。