彼の指定した場所は高級クラブ『オアシス』。



「・・・」


「オーナーの左京紫苑(サキョウシオン)です」



昼間のお天道様の光よりも、夜の闇の光が似合いそうな男だった。


長めの前髪をセットして流し、額を見せ清潔そうな印象。
オーダーメイドのスーツを卒なく着こなしたイケメン。



私の最も苦手とするタイプの男。



おまけに私にはクラブなんて…場違いもいい。