……

ここは…?
目を覚ますと、見慣れた白い天井
ベッドに横たわっている自分

家?
あれ?夕べって…

ガバッと勢い良く起き上がる

足跡のように点々と脱ぎ捨てられた服…
つまり下着姿の私

ゔっ!!
頭が痛い…

ズキズキ痛むこめかみを押さえながら棚の薬箱から薬を取りだしキッチンに向かい、冷蔵庫から出したペットボトルの水で流し込んだ

ふぅ~

渇いていた喉も潤い、少し落ち着いてきた

でも、何をどう考えてもどうやって家までたどり着いたのか分からない…

壁の時計を見ると、まだ出勤には時間があったので、頭をスッキリさせようとシャワーを浴びた

入れたてのコーヒーを飲みながらテーブルにつくと、その上にメモ用紙が置かれているのに気付いた

手に取り見ると、見慣れないとても綺麗で読みやすい文字で

『酔っていらっしゃったので、家まで送らせて頂きました。
鍵は閉めて、ドアポストに入れておきます

とても楽しい夜を過ごさせて頂きました。

それではまた
お休みなさい。』

と、書かれていた

自分の顔から血の気がサーっと引いていくのが分かった

やっちまった…

慌ててドアポストから鍵を取りだす

断片的ではあるが、なんとなく夕べのことを思い出してきた

あの紳士に説教じみたこと言っていたような…
そして、女を夜遅くに一人で帰すのか!送れ!とか言っていたような…
終いには、窮屈だ~!って服を脱ぎだしたような…


頭痛が…
めまいが…


私って違う意味でかなり『痛い女』じゃない?