「すみませ~ん、おかわり!」

『はいよ』と目の前に置かれたハイボールをグイッと飲み、焼き鳥をかじりながら

本当なら彼とお洒落なバーで飲んでいた筈なのに…
一人立ち飲み屋で半ばやけ酒?

確かにこんなところとか一人で全然来れちゃったりするけどさ~…

ブツブツ呟いていると、
フフッと鼻で笑うような声

何?

キッと睨みを利かせ、隣に目をやると、ヒラヒラのワンピース姿の私以上に似つかわしくない仕立ての良いスーツを身に纏った長身の、息を呑むほど超紳士的なイケメンがこれまたこの場に相応しくない穏やかな微笑みをたたえ立っていた

「何か?」

怖いくらいの美貌に圧倒されながらも、それがばれないように少しムッとした口調で尋ねる

「いいえ、ただ貴方のような美しい女性でもこのような飲み屋にいらっしゃるんだなと…
とても目立っていたものですから」

微笑みの表情を崩すことなく、丁寧な言葉づかいを嫌味なく自然に口にできてしまうこの紳士

…しかし見れば見るほど良い男