あ、あのパン美味しそう。
いつも人気なのに今日は残ってる。
でもやっぱりメロンパンは譲れないなぁ…。

「里桜ー、行くよ」
「待って。やっぱりメロンパンにする」

一度美味しいと思うと、そればっかり食べる。
私の小さいころからの癖。


「またメロンパン?よく飽きないね」

青山紗和。
クラスで一番頭が良い、私の親友。
寒いのか、ほっぺたが少し赤い。

「だって美味しいんだもん」
「でも、そろそろ飽きるでしょ」
「あたし、飽きない体質なの」
「…はいはい」


辛口で、天才肌で、けど冷たくない。
あ、まさに白い肌にほっぺたピンクな感じ。
冷たそうに見える肌も、あったかい。


私とは、まさに真逆な容姿と性格。