甘恋集め

その時、私の視界の端に揺れる人影。

その影につられて視線を上げると、思いがけない人がそこに立っていた。

「え?園田くん?な、なんで?」

「えーっと。まあ、美乃の彼氏になりました。これからもよろしく」

はははっと笑う恥ずかしそうな顔。

会社で見る時よりも緩んだその表情は美乃ちゃんを見つめていて、本当に大切に思っているって隠そうともしていない。

利也さんといい、美乃ちゃんといい、そして園田くんといい。


一体、今日はどうなっているんだろう。

幸せ過ぎて、泣きそうだ。