甘恋集め

「本当に、ごめんね……」

繋いだ手を強く握りしめて、私の思いを注ぎ込むけれど、きっと竜の苦しんだ長い日々を補うには全く足りない。

どうして、もっと早く竜との事を思い出せなかったんだろう。

あんなに愛し合っていたのに、どうしてもっと早く抱きしめてもらわなかったんだろう。

ようやく思い出した記憶によって、閉じ込めていた罪悪感がふつふつと湧き上がってくる。

俯いて涙をこぼす私に気づいた竜は、その涙を手の甲でゆっくりと拭ってくれた。

そのまま私の顎に手をかけて、ぐっと上に向けられると、悲しみと、苦しみと、そして私への愛情に震える竜の顔があった。

初めて会ったあの日、初めて会ったにも関わらず竜の事が好きになりすぎて家を飛び出した私を追いかけてくれた時もこんな顔をしてたかな。

ううん、あの日は、いたずらを仕掛けた子供のような瞳で私を覗き込んで。

「お前の事、俺も好きになった」

そう、そう言って大きく笑ってくれたんだった。

今と同じ言葉を言ってくれた。

「竜、覚えてる、その言葉、ちゃんと私、覚えてるよ」

竜の首にしがみついて、ぐっと体を引き寄せた。竜の首筋に涙を落としながら、

何度も何度も『大好き、ごめん』を繰り返した。

気が狂うのは私の方だ。

この4年間、竜不足でよく暮らしていられたと、止まらぬ涙に困り果てながら、ようやく竜のもとに帰ってきたと、実感した。

そして、背中をぽんぽんと叩いてくれる竜の手が、いつもより強くて痛かった。