きつく抱きしめられているせいで、なかなか身動きがとれないけれど、どうにか顔を上げた。
目の前には、目を真っ赤にして泣いている竜がいた。
「どうして?どうして泣いてるの?」
どうにか手を動かして、竜の目じりに溜まった涙を拭った。
「梅……俺も、俺も愛してる。ずっと、ずっと愛してるんだ」
私にしか聞こえないくらいに小さな声は、竜の気持ちがせりあがってきて零れ落ちるように私に届いた。
ずっとそう言いたかったみたいに、何かに押し出されるような言葉が私に響いてくる。
嬉しくて仕方ない。
竜に愛してると言われることがとても嬉しい。
何度もそう言ってくれるけれど、何度聞いても幸せだ。
でも、なんだかおかしい。
今の状況が、よくわからない。どう見ても病室に違いないこの部屋に私と竜の両親、そして、有星くんと桜さんまでがいる。
「みんな、そんなに泣いて……どうしたの?」
ふと聞いた私に、みんなの表情がぐっと緊張したのがわかった。

