「で、真田くんは?彼女はいるの?」
明るくそう聞いてみた。
自分の事を詳しく話せないと気づいて、流れを変えるように視線を向けると。
何もかもを見透かしたような余裕の笑顔で私を見ている視線があった。
もちろん運転中だから、ほんの一瞬目が合っただけですぐにそらされたけど、確かに私に向けていた視線はどこか妙だった。
「……真田くん?」
「俺も」
「え?」
「俺ももったいない人なんだよ。大学時代、ちゃんとした恋愛してなかったなあと思い返してるわけ」
「嘘」
あっさりとした口調だけど、嘘を言ってるとも思えない。
でも、こんなに見た目が整っているのに恋愛していなかったなんて信じられない。
黙っていても女の子が側に張り付いていそうなのに。絶対おかしい。

