甘恋集め

探るように聞いてみた。

といっても、半分泣き声で、真面目に聞いているのに真面目には受け止めてもらえない声音になってしまったのが、ちょっと悔しい。

ほんの少し間が空いて、私の問いにじっくりと答えを探しているような真田くんの吐息が微かに聞こえた。

それだけで、どきどきする。

今までの私の人生にはなかった感覚が溢れて、どうしようもなく心は震えた。

しばらく待っていると、小さな笑い声とともに、

「相手が梅ちゃんだから、かな」

という答えが返ってきた。

「俺の事も、それくらいわかって欲しいけどね。ま、これからだな」

携帯越しで良かった。

甘くて優しい言葉に、こんなに大きな力があるなんて初めて知った。

私の顔は、真っ赤に違いないんだから……。