山崎くんの受け止め方次第では、これからの私達の関係も揺らぐだろう事は覚悟した。
山崎くんにとってみれば、私への思いは単なる友情ではなかったと、今教えられて、これまで培ってきた友情すらあやういと、そう思う。
私にとっても、居心地の悪い大学生活へと変化してしまうかもしれないと、わかっているけれど、それでもはっきりと答えなくちゃいけない。
「ずっと会えないし、今どこにいるのかもわからないんだけど。
大切な人がいるの。その人と会える事を信じる事が、私の強さなの。
ごめんなさい」
でも、ありがとう。
口には出さないけれど、視線にその思いを託して山崎くんに送った。

