駆の顔を覗き込むように、前に立った。
突然視界に入ってきた私に驚いたのか、一瞬びくっと震えた駆がなんだかおかしい。
「来るなら来るで、ちゃんと言ってよね。それに、無防備に立ってると女の子に声かけられるからヤだ。さっきもちらちら女の子が駆をなめるように見てたもん。気分悪い」
「え?なめるって……」
「私の駆なのに、もう、ちゃんと気を付けてよね」
駆の腕を軽くつかんで振り回すと、わけがわからないとでもいう困った顔。
「俺、昨日利也さんに電話もらったんだけど、で……」
薄く形のいい唇が、不安げに言葉を落とす。
私を見つめる瞳もうるんで揺れてるし。
どこもかしこも私が大好きな駆だ。
「社長には、俺からお願いするよ。美乃と結婚したいってちゃんと言うし、俺の体の事も話してわかってもらうから。美乃と利也さんに全部押し付けるなんてしないから」
ほんの少し低い声、私を愛する気持ちを注いでくれる聞き心地のいい声に包まれて。
「やっぱり、駆が大好き」
としくんから与えてもらった愛情に後押しされて、ちょっと上ずった気持ちが影響しているのか、まるでお酒に酔ってるみたいにふわりふわりとした気持ちのまま。
目の前の愛しい人の首に腕を回して抱きついた。
瞬間、驚いたにも関わらず抱きしめてくれた駆の腕を背中に感じて、そっと目を閉じると。
心の中を何度も何度も、ループのように湧き上がるのは。
駆が大好き。
それだけだ。それだけで、どんな未来も受け止められる気がする。
突然視界に入ってきた私に驚いたのか、一瞬びくっと震えた駆がなんだかおかしい。
「来るなら来るで、ちゃんと言ってよね。それに、無防備に立ってると女の子に声かけられるからヤだ。さっきもちらちら女の子が駆をなめるように見てたもん。気分悪い」
「え?なめるって……」
「私の駆なのに、もう、ちゃんと気を付けてよね」
駆の腕を軽くつかんで振り回すと、わけがわからないとでもいう困った顔。
「俺、昨日利也さんに電話もらったんだけど、で……」
薄く形のいい唇が、不安げに言葉を落とす。
私を見つめる瞳もうるんで揺れてるし。
どこもかしこも私が大好きな駆だ。
「社長には、俺からお願いするよ。美乃と結婚したいってちゃんと言うし、俺の体の事も話してわかってもらうから。美乃と利也さんに全部押し付けるなんてしないから」
ほんの少し低い声、私を愛する気持ちを注いでくれる聞き心地のいい声に包まれて。
「やっぱり、駆が大好き」
としくんから与えてもらった愛情に後押しされて、ちょっと上ずった気持ちが影響しているのか、まるでお酒に酔ってるみたいにふわりふわりとした気持ちのまま。
目の前の愛しい人の首に腕を回して抱きついた。
瞬間、驚いたにも関わらず抱きしめてくれた駆の腕を背中に感じて、そっと目を閉じると。
心の中を何度も何度も、ループのように湧き上がるのは。
駆が大好き。
それだけだ。それだけで、どんな未来も受け止められる気がする。

