「あたし、圭のこと好きなの。
圭があすみのこと好きなのも知ってる。
それでも好きなの。
あたし、もう前とはちがう、圭の全部が好き。
だからもう1度あたしと付き合ってほしい。」
全部聞きおえて、今度は俺が答える番。
「寺崎の気持ち、気づいてないわけじゃなかったよ。
でも俺はどうしてもあすみじゃなきゃだめなんだ。
寺崎が俺を好きでいてくれてるのと同じように俺はあすみが好きなんだ。
だから、悪い。」
そう言って頭を下げた。
「…分かった、
あたしもしつこい女にはなりたくない…。
だけど、1つだけお願いしてもいい…?」
寺崎は目に涙をためて言った。

